初めて車を購入! 注意点は?
これから車を購入し、ドライブや買い物に出かけたい人も多いのではないでしょうか。しかし、初めて車を購入するにも、車の種類や価格、購入方法も含めて戸惑う人が多いです。また、車は高い買い物ですので、慎重に選ばなければなりません。初めて車を購入する際の、種類や価格、注意点も含めて紹介します。
もくじ
1. 自動車の種類は?
現在、日本で販売されている車の種類は、外車を含めると1,000種類以上あると言われています。その種類を大きく分けると、軽自動車と普通車の2種類、さらに普通車も細かく分けられます。
軽自動車と普通車の特徴、普通車の種類について紹介します。
・軽自動車と普通車の違い
軽自動車には、大きさ・排気量、全てに規定(道路運送車両法施行規制改正 省令第53号)により、その規定を全て満たしていなければ、普通車となります。
(1)大きさ
軽自動車は、大きさ(外寸)に規定があり、以下の基準を全て満たさなければなりません。
全長×全幅×全高(車両の高さ)m:3.40m以下×1.48m以下×2.00m以下
(出典元:軽自動車検査協会https://www.keikenkyo.or.jp/information/information_000123.html)
この基準を、1つでも超える大きさの車は普通車となります。また、軽自動車は乗車人数も決められており、大人4人以下となっています。
大人4人以上が乗車すると、交通法違反で捕まりますので注意しましょう。
※室内の広さに規定はありません 。
種類にもよりますが、大きさは軽自動車より普通車の方が大きい事が多いです。
(2)排気量
軽自動車の排気量は、660㏄以下と決められています。
この排気量以上の車は、普通車となります。排気量が少ないと馬力がないので、加速性能が劣ります。
(3)価格
軽自動車と普通車の価格は、安いものから高いものまであります。
軽自動車・普通車最安値は以下の通りです。
・軽自動車:842,400円~(ダイハツ・ミライース)
(出典元:ダイハツ・ミライース公式: https://www.daihatsu.co.jp/lineup/mira_e-s/02_grade.htm)
・普通車:1,177,200円~(トヨタ・パッソ)
(出典元:トヨタ・パッソ公式: https://toyota.jp/passo/grade/?padid=ag341_from_passo_navi_grade)
車の種類によっては、価格が軽自動車の方が普通自動車より高い場合もありますが、軽自動車の方が安く購入できる事が多いです。
(4)その他
その他の違いは、税金の支払い額です。自動車税は、年に1度、5月に払います。軽自動車は、普通自動車と比べ自動車税が安いので、普通車から軽自動車に乗り換える人も多いです。
軽自動車の税金は一律ですが、普通車の税金は排気量によって異なります。
以下が自動車税の価格です(2019年最新版)。
自家用軽自動車
一律:10,800円
自家用乗用車普通車
1,000㏄以下:29,500円
1,000㏄超から1,500㏄以下:34,500円
1,500㏄超から2,000㏄以下:39,500円
以下略。
*その他の税額は出典元をご参照ください。
(出典元:自動車税.info http://www.jidoushazei.info/zeigaku.html)
軽自動車の方が、税金が年間約10,000円以上安くなっています。
また、他の軽自動車と普通車の見分け方は、ナンバープレートです。
軽自動車は黄色、普通車は白でしたが、軽自動車も限定(有料)で白のナンバープレートをつけることができるようになりました。
これにより、ナンバープレートでは見分けがつかなくなったので、3桁の数字で見分けることができます。
軽自動車
車種区分が乗用自動車は、50~59、500~599、700~799
(出典元:軽自動車検査協会https://www.keikenkyo.or.jp/information/information_000026.html)
普通車
車両区分が小型乗用車及び乗り合い自動車:5、7、50~59、70~79、500~599、700~799
車両区分が普通乗用車:3、30~39、300~399
(出典元:一般財団法人一般自動車検査登録情報協会https://www.airia.or.jp/info/number/01.html)
※どちらも商用車はナンバーが異なります。
・普通車の種類(SUV、ミニバンなど)
普通車は、乗る用途によってSUV・ミニバン・ワゴン・セダン・コンパクトタイプに分かれます。
(1)凸凹道、雪道を走るならSUV
SUV車はタイヤが大きく、街中などの舗装された道だけでなく凹凸道や雪道(オフロード)の走行も可能です(4WD車が多い)。キャンプなどにも最適で、荷室が広いのも特徴です。ただし、タイヤが大きい分、乗り降りの高さが高く、3列目がミニバンに比べて狭いです。また、3列シートでの乗車人数は7~8人乗りとなっています。
価格は、1,975,320円(税込み)~ 最安値:日産・ジューク
(出典元:日産公式https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/juke/specifications.html)
(2)ファミリーカーにおすすめなのがミニバン
3列シートで、乗り降りの高さが低く、ファミリーカーとしても人気の高い車です。ボックスタイプの車が多いので、室内幅も広々使うことができます。
価格:1,776,600円(税込み)~
最安値:トヨタ・シエンタ
(出典元:トヨタ・シエンタ公式 https://toyota.jp/sienta/grade/)
ミニバンの例:日産・セレナ、トヨタ・ヴォクシー、トヨタ・アルファード、ホンダ・フリードなど
(3)走りやすさ、乗りやすさを考えるなら、セダンタイプ・ワゴン
走りやすさや乗り心地を考えるなら、ワゴン・セダンタイプです。
セダンとワゴンの違いは、セダンに大きなトランクを後ろにプラスした車がワゴンタイプです。セダンは、荷物を多く乗せることができ小回りが利きます。乗車人数は、5人乗りで、ハイブリッド車も多く出回っています。
価格は、1,546,600円(税込み)~
最安値:トヨタ・カローラアクシオ
(出典元:トヨタ・カローラアクシオ公式https://toyota.jp/corollaaxio/)
セダン車の例:トヨタ・プリウス、ホンダ・インプレッサなど
ワゴンタイプの特徴は、荷室の広さです。
普通車の中でも、ワゴンタイプは種類が少ないですが、乗りやすい車です。
価格:1,698,400円(税込み)~
最安値:トヨタ・カローラフィールダー
(出典元:トヨタ・カローラフィールダー公式https://toyota.jp/corollafielder/grade/15_x/?padid=ag341_from_corollafielder_grade_15_x_detail)
ワゴン車の例:スバル・レヴォーグ、マツダ・アテンザ
(4)価格も安く、小回りの利くコンパクトカー
コンパクトカーとは、ボディが小さく排気量1000~1500㏄の車のことを言います。小回りが利き、低価格で種類も多く、人気のタイプです。
車体の大きさだけで言うと軽自動車のワゴンタイプと変わらないものもありまが、軽自動車よりも馬力があり、乗車人数も5人乗りと軽自動車よりも大人数が乗ることができます。
※ホンダ・フリード、トヨタ・シエンタも1,500㏄ですのでコンパクトカーと呼ばれる場合もあります。今回はミニバンとして記載しています。
価格:1,151,280円(税込み)~
最安値:日産・マーチ
(出典元:日産マーチ公式https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/march/specifications.html
コンパクトカーの例)トヨタ・アクア、日産・NOTE、マツダ・デミオ
2.車の購入方法は?
・現金一括払い
自動車を現金で一度に支払う方法です。この方法は、ローン時にかかる金利が掛かりまりません。
しかし、安くても100万円以上の価格を一括で支払うことになると、家計に負担がかかりますので分割払いをする人が多いようです。
・分割払い(ローン)
ローンを組んで車の購入費を月々支払う方法です。
ローンの種類は以下の2種類があります。
⑴ディーラーローン
自動車会社のローンです。銀行に比べて審査が緩いですが、金利が4〜8%(ディーラーによって異なります)と高額です。また、ディーラーと自動車会社は提携しているので、ローン後の手間がかかりません。
⑵銀行ローン
銀行で借りるローンです。銀行によっては、「マイカーローン」と言った車専用のローンもあります。ローンの金利はディーラーローンに比べて安いです。例を挙げると、りそな銀行のマイカーローンの金利は年1.9%となっています。
しかし、審査が厳しく、時間がかかる場合があります。
(出典元:りそな銀行https://www.resonabank.co.jp/kojin/mycar/hikaku.html)
また、自動車会社と別の為、ローン後に余分に手間がかかります。
・残価設定型クレジット
現在メーカーなどで力を入れている「残価設定型クレジット」。月々の支払いが安いと言われていますが、注意しなければならないことも多いようです。
残価設定型クレジットの仕組みについて紹介しています。
(引用元:https://toyota.jp/request/payment/tripleassist4/)
一般的に車のローンを組む場合は、以下の代金より分割で支払いを行います。
車の代金(車両価格+オプション+諸経費)+金利
しかし、残価設定型クレジットでは、 車の代金から、3~5年後のその車の価値価格(残価)を引いたものからローンを組みます。
具体的な例を挙げると、300万円の車を購入(諸経費は頭金で支払い)金利3%、3年払い、3年後の価値が50%の車の場合
一般のローン:月々87,224円
残価設定型ローン(3年後の残価が150万円なので150万円でローンを組む):月々43,633円と残価設定型ローンの方が金利が安くなります。
また、残価をのぞくローン支払い後は以下の3つの方法があります。
⑴購入する
⑵売却する
⑶同じ会社の別の車に乗り換える
⑴の場合は、そのまま残価も一括またはローンで支払います。⑵、⑶の場合は、走行距離や事故・傷の有無など、残価の審査に通過したら売却もしくは乗り換えることができます。
しかし、残価設定型クレジットには注意点がいくつかあります。
①残価にも金利がかかる
②残価の金額の保証がない
①の残価にも金利がかかるというのは、本来であればローンの額に応じて負担額が異なります。
具体的に例を挙げると、
300万円の3%の金利⇒9万円の金利分を支払う
150万円の3%の金利⇒4万5千円の金利分を支払う
と金額に応じて金利分がかかりますが、残価設定型クレジットでは最終的に残価分も支払うことになっているので、金利分の支払い額は変わりません。
②は、残価分が必ず保証されていないことです。
事故や走行距離などで査定差損分の支払いを一括で行わなければなりません。他にも改造できないというデメリットがあります。
残価設定型クレジットを利用するべき人は、
- 月の走行距離が1,000㎞以下である
- カスタマイズをしない
- 3年間だけ使用する
- 3~5年後に車を買い替えたい
という人には残価設定型クレジットがおすすめです。
3. 車両価格と初期費用について
自動車の購入費用は、車体価格だけではありません。車体価格の他にも様々な費用があります。
車の購入費用は以下の通りです。(※新車購入の場合)
⑴車両価格
⑵オプション価格
⑶税金(消費税、自動車取得税)
⑷自動車リサイクル費用
⑸その他諸費用(納車費用、希望ナンバー、車庫証明費用など)
自動車の購入の際は、車両価格と別に、ナビなどのオプション(選択可)、税金、その他諸費用がかかります。
納車費用や車庫証明費用は、自分で取得できれば費用が掛かりません。諸費用いついては、ディーラーに尋ねてみるとよいでしょう。
4. ディーラーオプションと社外品について
車の購入費を安くする上で、社外品取を取り付けるという選択肢もあります。ただし、ディーラーオプションと社外品どちらにもメリットとデメリットがありますので注意が必要です。
・ディーラーオプションのメリット
- ディーラーオプションでしか取り付けられないものがある
- 購入の手間がかからない
- 納車時に取り付けられている
・ディーラーオプションのデメリット
- 価格が高い
- オプションの種類が高い
・社外品のメリット
- 種類が多い
- 価格が安い
・社外品のデメリット
- 新車購入後に取り付けとなる
オプションは、車のグレードによって標準装備されているものもありますので、取り付けられるものが異なります。 オプションによっては社外品を付けるより、車のグレードを上げた方が価格や安い場合がありますので必要な装備をしっかり検討しましょう。
5.車の購入前にすべきことは?
車の購入が決まったら、準備をしなければならないことがあります。ここでは購入前の準備と注意点について紹介します。
・駐車場の契約
車の購入が決まったら、駐車場の契約をしなければなりません。しかし、駐車場の契約には以下の注意が必要です。
・購入する車の全高(車の高さ)と車両総重量に注意して、駐車場を契約する
駐車場には、青空駐車場、立体駐車場、機械式駐車場があります。注意すべき点は、立体駐車場や機械式駐車場を契約する場合です。まず、立体駐車場と機械式駐車場の特徴を紹介します。
- 立体駐車場…デパートなどにある高さ制限のある駐車場
- 機械式駐車場…マンションなどにある駐車場。地上二段式・エレベーター方式がある
ここで特に注意が必要なのが、機械式駐車場です。機械式駐車場に入れる車は、正確な基準はありませんが平均的に全高(車の高さ)が約1.55m以下となっています。全高が1.55m以下の車は、セダンや一部の軽自動車のみしかありません。軽自動車のホンダ・N-BOXなどのワゴンタイプも入りません。
また機械式駐車場の利用規定や契約書の定めている車の「車両総重量」がオーバーしていないかも注意が必要です。機械式駐車場の契約を考えている方は、よく確認しましょう。
6. 任意保険の加入は必要か?
次に考えるのは任意保険の加入です。車の保険は自賠責保険と任意保険がありますが、任意保険の加入は基本的には自由です。任意保険は、年齢や車種の安全性能、等級によっても異なりますが、保険料が高額です。
しかし、自賠責保険の補償範囲は対人賠償だけで、限度額は被害者1人につき死亡保障が3,000万円、後遺障害が4,000万円、傷害が120万円です。
(出典元:国土交通省ホームページhttps://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/jibai/payment.html)
対物賠償や自信の損害に対する補償はなく、その額を超えた場合は全額自己負担となります。過去には、任意保険に加入しておらず、事故で何億円と補償を払い続けたケースもありますので注意が必要です。現在は、インターネットなどで格安の保険もありますので、任意保険は加入していた方がおすすめです。
7. まとめ
車を購入する上で必要なことは、以下の通りです。
- どのような目的で車になるか(通勤や、休日用など)
- 車の重視する点(広さや価格、性能など)
- 予算や購入方法(一括払いやローン、新車や中古車など)
- 納車までに行うこと(保険や駐車場、オプション品など)
車は、様々な費用や維持費がかかりますが、節約することができます。
人やディーラーに相談するなどし、情報収集を行った上で車を購入しましょう。