今回は一風変わった記事を掲載させていただきます。茨城県土浦市にある明治時代から100年以上続く靴屋の老舗、ザックスオオヌマ靴店(以下敬称略)に取材に行ってきました。お店はなんと予約制で、大沼店長がマンツーマンで素敵な靴を選んでくれます。自分に合う靴がなくてお困りの方にはうってつけの靴屋さんです。
もくじ
1. ザックスオオヌマ靴店は何をしているのか
ザックスオオヌマ靴店はよくある靴のチェーン店のように靴を並べて、お客さんが自分で靴のサイズを見て、自分だけで選ぶのではありません。
・バチェラー(上級)シューフィッター
・幼児子供専門シューフィッター
・シニア専門シューフィッター
・シューフィッター養成講座実技指導員
上記の資格を持つ大沼店長自らが、日本では珍しいフィッティングチェア(欧米の靴専門店ではメジャーな、お客さんに靴を履かせるための椅子)を使って、お客さんの足に靴を履かせて一番良い靴を選べるようにサポートしてくれます。
人の足はひとりひとり形が違っています。そのため、足に痛みはないか、違和感はないか、履き心地は良いかなど、大沼店長がお客さんと確かめながら、まるで優しい医者が診察をするかのように説明しながら靴選びを手伝ってくれます。
ザックスオオヌマ靴店では、ドイツの整形外科的(オートペティ)靴技術を駆使し、普段履いている靴を調整して、外反母趾や巻き爪、リウマチなどの病的な痛みを改善することもできます。
2. 本当の靴の履き心地をお客さんに伝えたい
大沼店長は靴に関して膨大な知識をお持ちで、
・靴は踵(かかと)を靴の中でしっかり後ろに押し付けた状態でつま先1センチ程度以上の余裕が必要。
・靴は「長さ」ではなく、「容積」で履くもの。足の長さを正確に計測しても履ける靴のサイズは出てこない。甲の高さ、指の形、踵の幅などで変わる。
・靴を履く時、つま先を上げて、かかとを地面に押しつけながら履く。
・「靴があっている状態」には「正解」があって、しかも生まれつき身についてないから、「履いてもわからない」のが「当たり前」で、「だから靴屋がいるんだろう」と、欧米人はおもっている。子供の頃に「合っている感覚をおぼえさせるのだ」と。
・靴と足が一体化するように正しくフィットした状態で履けると
– 靴底が2~3倍長持ち
– 足が蒸れにくい
– 冷えにくい
– むくみにくい
– 疲れにくい
など包み隠さず良い靴の選び方や正しい履き方を教えてくれました。
また、現代の靴を履いている人達について残念に感じているところもあるようで、男性の半数以上が2から3サイズ大きな靴を選んでしまっていること。それゆえ人間の方が靴にあわせた歩き方をさせられていること。すなわち、靴が脱げないように歩幅を小さくして足を引きずって歩かされているケースが多いことを懸念されていました。その原因は靴屋さん自身が正しい靴の選び方をお伝えすることができていないため、子供時代から足に合った靴の履き心地を知らされてないためだとのこと。日本は靴においてはまだまだ後進国なのだそうです。
記者も1足ジムでのトレーニングに使うスポーツシューズ選びをお願いしました。私にぴったりのサイズを選んでいただき、靴の正しい履き方、紐の結び方をレクチャーいただいて、少し歩いただけで「え!?」という声を思わず上げてしまうほどでした。文章だけでは伝えられない足の包まれる心地よさ。今まで履いてきた靴とは一体何だったのかと疑ってしまうほど気持ちの良いものでした。この感激をぜひ読者の方々にも味わっていただきたいと思います。
3. 記者からのお礼
予約もいっぱいでお忙しい中、じっくり時間をとって取材を受けつつも靴選びをしてくださったことに心から感謝をお伝えしたいと思います。大変気持ちの良い靴という相棒を手に入れられたことも大変嬉しく思います。また靴が必要になったときには、またぜひ相談に乗っていただきたいと思います。
4. 最後に
ザックスオオヌマ靴店のウェブサイトはこちらです。
https://sachs-ohnuma.jimdo.com
来店には予約が必要です。
5. お店情報
店舗名: | ザックスオオヌマ靴店 |
店長(代表): | 大沼 義明 |
所在地: | 〒300-0043 茨城県土浦市中央1-10-1 |
定休日: | 水曜日 |
営業時間: | AM10:00~PM7:00 |
電話 兼 FAX: | 029-822-0801 |
Email: | sachs-schuhe@outlook.jp |
売上高: | 非公開 |